Patchouli’s day Collaboration.

co-1i
6月 16th, 2011
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▼Patchouli’s day Collaboration.

先日のパチュリーのイラストにお話付けてくださいましたのでご紹介。

カチコチカチコチ
ペラッ……ペラッ……

大図書館に響くのは、大時計が時を刻む音と、ときより耳を掠めるページをめくる音。
静か、というよりも静寂に満ちた空間。まさに、読書するのに最適な場所と言えるわね。
小悪魔が淹れてくれた紅茶に口をつけつつ、私は一人そう思った。

ここには、何万冊、いや何十万冊という本がある。私の使命は、この全ての知識を蓄えること。
……いえ、使命なんて大それたものではないわね。もう長い時を生きてきた私にとっては、趣味であり、生きるすべみたいなもの。
ここの本を読み終わらない限り、私が退屈することなんてありえない。
もし読み終えて、やることがなくなったら……。それはとても恐ろしいこと。
無為に時間を過ごすなんて、レミィのようなわがままな性格でない限り、私には耐えられない。
もっとも、最近はもっと違う暇つぶしが出来てしまっているのだけど。

 

 

 

ガタガタガタ
「はぁ、またですかね」
ため息交じりで小悪魔が肩をすくめる。
私は片手でルーンを描き、図書館に防御結界を張る。
彼女がやってくるようになってから、もう幾度となく繰り返された一連の動作。
来るのは構わないけど、もうちょっと穏便に来れないものかしら。
……無理ね。美鈴も咲夜も、彼女との対戦を楽しんでいるみたいだし。

 

ピチューン
ピチューン

 

撃墜音が2回。今日も負けたのかしら。レミィからのお仕置きがなければ良いのだけど。
あの子たちが手加減をしてる? それとも、彼女が強すぎる?
彼女は努力型の人間だから、戦えば戦うほどに強くなる。だから、彼女の強さは底が見えない。
本当。人間はこれだから恐ろしい。私たちみたいな長寿の生き物からは考えられないほど、急激に力をつけるのだから。
人間は儚い、だからこそ強いし、美しい。使い古された言葉だけど、的を射た言葉ね。

 

ガチャ

 

「よ、パチュリー! 今日も遊びに来たぜ!」
ところどころ擦り切れている魔道服。自慢の金髪も煤をかぶったのか、少し黒ずんでいる。
「無理やり入ってくることは、遊びに来るとは言わないわよ」
「そりゃ心外だ。私はちゃんと門から入ってるぜ。なのに、あいつらが攻撃してくるんだ。紅魔館の連中は、弾幕ごっこがあいさつ代わりなのか?」
「そんなわけないでしょ。あんなことするのはあなたの時だけよ」
「えー。そりゃないぜ。差別じゃないか」
「差別じゃないわ、区別よ。なぜそんなことされるのは、自分の胸に聞いてみなさい」
テンポの良い軽口の応酬。静寂を打ち破る話し声。
魔理沙が来るようになってから初めて発見した、新しい暇つぶしの方法。
知識を吸収するという観点からすれば、この時間はとても無駄なもの。
でも、そんな無駄だと分かり切っている時間ですら、私には心地よい。なぜかしらね。

 

「そうそう、最近、猫を飼い始めたんだ」
「猫を? どういう風の吹きまわし?」
「魔法の森で見つけたんだ。かなり弱っていたから、元気になるまでうちで預かることにしたんだよ」
「そう。太らせて食べたりしないで頂戴ね」
「そんなことしないって。ちゃんと里に返すよ」
「そう。それは良かったわ」
もちろん、私だって最初から魔理沙がそんなことをするなんて思っていない。
これも私と魔理沙の間でいつの間にか決まっていた、軽口の応酬。
さて、魔理沙はどう切り返してくるかしら。
「いやぁ、それにしても猫は良いぞ。つーんとしてるかと思ったら、急に甘えてくるあたりが可愛いんだ」
「気分屋なのね。まるで魔理沙みたい」
「私は自分の気持ちに正直なだけだぜ。あと、猫の良いところは人の悪口も言わないところだな」
「あら、それは誰に対するあてつけかしら?」
「さあな。ただ、鳴き声だけで人の気持ちを軽くできるんだ。軽口ばかり言ってる魔女とは大違いだぜ」
あら。ずいぶんな言い方ね。これはちょっと上手く切り返さないと、会話が盛り上がらないわ。
「じゃあ、その魔女はどうしたら猫よりも立場が上だって証明できるのかしら」
「そうだな。猫と同じ土俵に立って、私に認めさせれば良いんじゃないか?」
「そう……。それじゃあ」

「にゃ、にゃーん」
「………………」
「………………」
「………………」
「……な、何か言いなさいよ」
「す、すまん。ちょっと予想外だったんだ」
「あら、魔理沙ともあろう人が、動揺してるのかしら?」
「パチュリーこそ、顔が真っ赤だぞ」
「照明のせいでそう見えるに決まってるでしょ。魔理沙こそ、声がいつもより上ずっていてよ」
「気のせいだ気のせい。ああもう、私は帰るよ。調子狂わされた」
ガタガタッ
魔理沙は勢いよく椅子を引いて立ち上がる。あまりにも急だったので、私には止めることも叶わない。
ちょっとやりすぎたかしら? でも、なんとなく猫なんかに負けたくもなかったから……。私もまだまだね。
「そうだ、パチュリー」
「何かしら?」
「今度猫を連れてくるから、さっきのをもう一度やってくれないか? そうしたら、白黒はっきり出来そうだ」
「……考えておくわ」
「そっか。じゃあな」
「ええ、また今度」
魔理沙はこちらを一瞥することなく、図書館から出て行った。
残されたのは、冷えてしまった紅茶と、それとは反対に熱くなった私の頬だった。

 

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ということで、パチェの日、twitterで絵書いたとつぶやいたら
なんと8さんが私のパチェに文章つけてくださったので、お願いしてサイトに載せました。わーい。
なんか、私のパチェがぬっこぬこになってるじゃないか!いや、そういうポーズだけども!
いやでもかわいさが何十倍にもました気がしませんか(当社比)

小説って読むの好きなんです。相方もそうだったように、周りは小説の方がたくさんいるので、
毎回読ませていただいているのですが、この人たちの表現力はどこから出てくるの!?ってたまに思います。ずるい。
うらめしい・・・いやうらやましい。ぱるぱる。
それぞれ違う作り手さんの言葉だったり、考えだったり、表現が見られるのがすごいいいなー。
私のイラストに文章がついたのはちょっと恥ずかしかったけどw楽しかったです。

またこういう機会があって、アップできたらいいなあーと思ったり。
そろそろ前にもらったものも書こうと思ったり。
次もよろしくおねがいしまーす←

 

8さんのブログ:http://newtype8.blog.shinobi.jp/

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